への字稲作in長野

への字稲作日誌です。

稲の苗作りはビニールハウス栽培でも低温発芽のプール育苗がオススメ!

発芽して1週間

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発芽して保温マットをはがしてから1週間経ちました。

今年は発芽に失敗した箱は1枚もなく、ホッとしました。

2葉から2葉半まで葉が出ています。

 

150グラムから200グラム撒きだと、あと一枚葉っぱが出たら終わりです。

背丈は伸びるけれど新しい葉出ません。

腰高の倒れやすい稲が出来上がります。

 

発芽

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発芽したばかりの様子

 

発芽したばかりの苗に水を入れ、プール育苗を開始したところです。

 

稲葉光圀先生の小冊子に、最初からサイドのピニールを外したまま発芽させる方法が書いてありました。

 

怖じ気づいて周囲の農家と同じように完全密封して発芽させていました。

それが失敗の原因だと気づくまで随分と時間がかかってしまいました。

発芽なんて慌ててやる必要は無いんです。

 

寒地でビニールハウスでの育苗は常識となっていますが、そのためか大農家でも大量の苗を失敗する例は珍しくありませんね。

 

 

詳しい事を知りたい方は、書籍を読むのが一番です。

稲葉先生は播種量を40~60グラムを推奨していますが、農文協では90グラムを例にとって説明しています。

 

90グラムの方が初めての人には取り組みやすいかもしれませんね。

 

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稲葉先生の書籍、現在は高額になっています。

参考まで。

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コシヒカリの播種作業を終えました。プール育苗で播種量は70gです。

コシヒカリの蒔きこみ作業を終えました。

1週間先になるのではないかと思いましたが、天気も持ちこたえてくれたので助かりました。

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全部で74枚あります。

減農薬を目指しているので、播種量も1箱当り70g撒きの設定です。

農協指導や農機具メーカー推奨の約半分です。

 

これで低温でも葉っぱが伸張し続けてくれます。

ポリのシートを敷きつめているのはプール育苗を行うため。

発芽したらすぐに水を張ります。

 

毎年ムレ苗になりそうなので保温マットをキレイなものに変えてみました。

汚れていると日光の日差しを受けやすいと思う。

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稲が転ばなくて良かったと思っていたら、小さい方の田んぼの稲が・・・!

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ちょっとヤバい!

 

と思ったら一雨降ると、セーフだと思っていた田んぼもちょっと傾いて・・・。

 

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まあ、あんだけ黒くなっていたら転ばない方がおかしい。

 

こんな程度で済むのも疎植への字にしたお陰です。

施肥にムラがあったと言うことは、ここ以外の稲には栄養が行き届かなかったことになる。

そのまま、減収につながっているのは間違いない事です。(^^;

 

 

 

心配していたイネの倒伏は免れた?!

中間施肥を流し込みで行った際に、水口付近を真っ黒に(青々と)してしまった。

これは倒伏確実かなと覚悟していました。

ところが、穂がたれ始めてもシャンと立っているではありませんか。

ありがたや。

 

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今年は過リン酸石灰を例年より多く施肥しました。

食味がどの程度向上するのか楽しみです。

 

 

先日、お米を買ってくださるお客さん宅へ注文のお米を届けてきました。

 

そこで言われたのは、

「お宅で作っているお米は無農薬だから安心でね。」

と言われました。

 

確かに一般で育てているお米よりは、ずっと少ない農薬量ですが、無農薬ではありません。

そこは説明させていただきました。

 

無農薬に挑戦したことはあるが、ハードルが高いです。

会社勤務をしながらの無農薬は困難と判断し、無理しないことにしました。

 

私が今年使った農薬は、除草剤を2種類です。

初期に使うものと中期用です。

 

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初期除草剤

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中期除草剤

 

一般の稲作農家は、このほかに、

  1. バカ苗病予防
  2. イネミゾウムシ防除
  3. ムレ苗防除
  4. いもち病防除

さらには後期除草剤やアオミドロが増えるからと、専用の除草剤を使用したりします。

 

長野県はこれでも少ない方なんだとか・・・。

高速道路からたまたま脇見運転をしていると、穂が出た頃に何やら白い粉の薬を散布している地域を目にすることがある。

 

穂が出てからの散布は、米に残留する可能性が高いことは素人にもわかる。

 

米農家はとにかく収量を競いたがる。

多収穫するには、田んぼの中に苗をたくさん植えないと思っているから、自然と密植になる。

 

密植は稲からたくましさを奪い取ってしまうので、病気になりやすいです。

自然と農薬がたくさん必要な稲になってしまうんです。